奥村 色には、カッティングシートを使うこともある?
金澤 特にカッティングシートが多いというわけではないですね。シートといえば、フォグラスを使うことが多いかも。
奥村 (掘座敷席の)通路にも、てまりがあるけど、これはどうなっているの?
金澤 見る角度によって見え方が違う看板、ありますよね?ここのてまりにはそれを使っています。その上から強化ガラスを敷いて。ひとつのてまりの見え方が3段階くらいになっているので、上を歩くと手まりが弾んでいるように見えるんです。
奥村 へぇ。いろいろなアイデアが盛り込んであるんだね。作品としては和が多いけど、金澤さん自身がそうなの?
金澤 僕自身は和にこだわっているわけではないし、シンプルなデザインが好きだったりもします。「七色てまり」などの場合は、オーナーさんのテーマがそうだったので。おかげで、思い切りいろんなことをやらせてもらっているし、海外からの問い合わせも多い。今も大阪、梅田にお店を作っているんですが、それもテーマが「竹取百物語」*なんですよ。 *2007年2月オープン予定
奥村 (イメージパースを見て)これもまたユニークだね。今度は竹の中の個室!
金澤 飲食店の店内ってどうしてもゴチャゴチャしてしまうんですけど、その中で大きな捉え方をしたいなと思っていて。ここは店内に20mの大きな水槽があって、そこに鯉を泳がせる予定です。オーナーさんと二人三脚で、今までにないスケール感とか、違う角度からの空間の捉え方とかを勉強させてもらっています。
奥村 もともとは大阪でやられていて、今は大阪と東京、両方に事務所をお持ちですよね。同じテーマを与えられた場合、関東と関西でデザインは違ってくるのかな?
金澤 ここのオーナーさんの店舗の場合は特殊なので、地域性はあまり意識しません。ただ、基本的には、大阪と東京のデザインの違いはあると思ってます。大阪では、カッコよすぎるものはすぐ飽きられる気がする。モダン過ぎるとしんどいというか。
奥村 これまではどういう仕事をやっていたの?
金澤 もともと空間が好きだったのですが、以前勤めていたときは、小学校などの公共建築の設計をやっていました。でも、どうしても飲食店をやりたくて。
奥村 金澤さんは、飲食店デザインの魅力はどこにあると思う?
金澤 飲食店なら、公共建築と違って、恋人と一緒に飲み食いして「ここ、俺がやったんだよ」ってカッコつけられる(笑)。飲食店ってみんなを楽しませる場所だから、実際「こんなのあり?」というようなアイデアも多いんですよね。僕自身、外食が好きなのもあって、そういう空間を作っていけたらいいなと思ってます。
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