
奥村 東さんの作品は、“色を多用しないで魅せる強さ”みたいなものを感じさせますね。
東 花の色だけというより、花びら、茎、木の目などの質感で勝負したい! という思いが強いんです。なので、根をつけたままの木で作品を作り、また土に埋めてあげたり、球根の変化をず〜っと観察し続けたり……。カラフルじゃなくても生きている物の色、質感って、人の心に残るのかなぁと。
奥村 ニューヨークのイッセイ・ミヤケでの個展や仏・コレットでのエキシビジョンを見ても、コンセプチュアルな作品が多い。銀座コマツの地下にある『JARDINS des FLEURS』もその延長上ですか?
東 基本、僕が花を作っているので、そうですね。ただ、自分の作品を発表するときと違うところもあります。お花をもらう人がどんな色が好きなのか? どんな花が好きなのか? どんなデザインが好きなのか? ヒヤリングしてから花を買い付けて、制作にはいるわけです。
  (画像をクリックすると拡大画像をご覧頂けます)
shiki formula -New York-
奥村 なるほど。花を贈る人、贈られる人を一度、東信という目で噛み砕いて、作品化していくわけだ。初対面の人をより印象づけるために、お店は真っ白、余計な花は置かないの?
東 いや〜。確かに白い空間って、そこにいる人の印象を強く残しますよね。でも、考えてなかったなぁ〜。店にも花がまったく無いわけではないんですよ。やっぱり、見てもらわないと分からないこともあるので……。そういった場合は、裏から花を持ってきて、種類を確認したり、色を確認したりしますよ。
奥村 そうなんだ。柔軟だね。
東 いやいや。だって、いろいろな人がいるから。ブランドショップの活けこみなんかでも、数十種類の花や野菜を使ったりしますからね。まったく、色を使わないわけじゃないですよ。できるだけミニマムで無駄のない色使いは心がけていますけど。
|